『ハッピー・デス・デイ』とは
2017年にアメリカ合衆国で公開された映画。
監督はクリストファー・B・ランドン。
脚本家として参加した『ディストーピア』がヒッチコックの『裏窓』の盗作ではないかと裁判沙汰になったことがあった。たぶん、クリストファー・B・ランドンはヒッチコックをリスペクトして『裏窓」の設定を用いた『ディストーピア』を作ったのだと思うが、彼の映画愛が理解されず訴えられたのだろう。
そのせいか、『ハッピー・デス・デイ』はラストで主人公の彼が「君の体験は『恋はデジャブ』という映画に似ている」というセリフがある。たぶん、『恋はデジャブ』にそっくりじゃん!といわれないように先手を打ったのかもしれない。このそっくり感はクリストファー・B・ランドンの映画愛なんだよ!
主演はジェシカ・ローテ。
『ラララ・ランド』で主人公ミアのルームメイト役で出演し注目を浴びた人。その後、本作『ハッピー・デス・デイ』に主演し、『500ページの夢の束』『フォーエヴァー・マイ・ガール』そして、続編『ハッピー・デス・デイU2』と主演作が続くノリにノっている女優。



これはホラーではなくタイムリープもの
ネットの記事をみると『ハッピー・デス・デイ』をホラー映画と紹介しているものが多い。あるいは、ホラー・コメディという表現も見られる。本作を見た人ならわかると思うが、これはホラー映画ではありません。ホラーが苦手な人でも十分安心して楽しめる作品です。『ハッピー・デス・デイ』はホラーではなくタイムリープものです。タイムリープが超ニッチなジャンルで、世の中的に存在しているか分かりませんが、映画の世界で繰り返し映画化されているテーマです。その最新傑作が『ハッピー・デス・デイ』ということになります。
タイムリープはBoy meets Girl
では、『ハッピー・デス・デイ』の先駆けとなるタイムリープ作品にどんなものがあるのか?ちょっと上げてみましょう。
『恋はデジャブ』



『ミッション:9ミニッツ』



『オール・ユー・ニード・イズ・キル 』



など、タイムリープは傑作が多いジャンルです。
これらの作品に共通しているのは主人公である男性が何度も同じ時間を繰り返す中で運命の女性と出会うこと。
そうなんです。
タイムスリープはBoy meets Girlが基本設定になっています。
最初はダメ男が同じ時間を繰り返しすごすなかで運命の女性を獲得するというお話になっています。
『ハッピー・デス・デイ』はダメ男を主人公とせず、かなりのダメ女を主人公にしたところがこれまでのタイムリープとはちがうパターンでした。
タイムリープにバッドエンドは似合わない
タイムリープ作品が面白いのは同じ日(時間)を繰り返す設定の中に、主人公の成長と、運命の人との巡り会いが描かれているからでしょう。
『ハッピー・デス・デイ』には当初、バッドエンドなエンディングを用意していたそうです。でも、テスト上映の段階でバッドエンドは評判が悪く、結局、劇場公開されたハッピーエンドのエンディングに差し替えられました。
タイムリープものの見どころは、絶対不可能と思われたタイムリープからいかに脱出するかにあります。だから、タイムリープから脱出できなかったというバッドエンドは観客は望んでいないのでしょう。
だから『ハッピー・デス・デイ』は面白い
ジェシカ・ローテ演じるダメ女が同じ時間を繰り返し、しかも、必ず殺されるというタイムリープからいかに脱出するか?が『ハッピー・デス・デイ』の主なあらすじです。
映画愛溢れる監督と、ヒロインをイキイキと演じるジェシカ・ローテ、そして、テンポのいいストーリー展開。この3つが揃っているから『ハッピー・デス・デイ』は面白い!
まとめ
- 『ハッピー・デス・デイ』とは
- これはホラーではなくタイムリープもの
- タイムリープはBoy meets Girl
- タイムリープにバッドエンドは似合わない
- だから『ハッピー・デス・デイ』は面白い
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