『狩りの時間』は韓国若手俳優で魅せるクライム・スリラーの傑作

映画
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Netflix 『狩りの時間』を観ましたか?

Netflix 『狩りの時間』を観ましたか?

僕は観ました。

ふだん、韓国映画は観ないのですが、面白かったです。

監督や出演者について知りたくなったので検索しましたが、あまり情報がありません。

例えば、Wikipediaには、まだ、ページはありません。(2020年5月8日現在のお話です)

そこで、どんな作品か?評価はされているのか?みどころは?などについてまとめました。

時々、ネタバレもありますので、ネタバレ不可の方は作品を見てからお読みください。

あらすじ

まず、あらすじです。

ネタバレにならない範囲でザッとストーリーを説明すると

ウォンが暴落し紙切れになった近未来の韓国。

以前の宝石店強盗で捕まったジュンソクは、親友(であり強盗の仲間だった)チャンホとキフン、そして、サンスを誘い、蛸壺のような現実から脱出し新しい人生を手に入れるため賭博場の襲撃を計画する。計画はすべてうまくいったかに見えたが、賭博場を運営する組織は4人に狙った獲物は必ずしとめる追撃者を放つ。

ということになります。

劇場公開作ではなく、Netflixで世界配信

『狩りの時間』は、本来、2月に劇場公開されるはずでした。

それが新型コロナの影響で公開は中止に・・・。

劇場が閉鎖されているならNetflixで公開しようという計画が進み、一時期は4月10日から世界配信と告知されていました。

ところが・・・!?

契約上の問題で揉め、4月10日からの世界配信は中止になりました。

おいおい、観ることはできないの?と映画ファンをやきもきさせましたが、

契約上の問題は解決し、 4月23日からNetflixで全世界に向けて公開されました。

世界の評価は・・・!?

海外メディアは絶賛しています。

「ユン監督は、ジャンルの物語と視覚的なスリルが映画でどのように働くか、確実に知っている」(『The Hollywood Reporter』)

「4人の主人公を追う殺し屋こそ、ユン監督のムードのあるスリラーで最もカッコいい部分」(『Variety』)

「鳥肌の立つ赤色で地獄を描き出した。主人公たちは悪行を犯したにもかかわらず、その友情を応援したくなる」(アメリカの経済誌『フォーブス』)

「ドキドキさせる緊張感、リアルなアクション、そして俳優らの感情は、観客を十分魅了する」(『MEAWW』)

「ユン監督はディストピアを作るために派手な照明をうまく活用している」(『Bangkok Post』)

「銃弾が飛び交うアクションが、息が詰まる緊張感を与える」(『South China morning Post』)

以上、https://sportsseoulweb.jp/star_topic/id=12240 からの引用。

『狩りの時間』は、ハマル人にはハマル作品!

一方、『狩りの時間』のIMDB(インターネットムービーデーターベース)の評価は6.2(10点満点中)、映画ドットコムは星3つ(星5つが満点)、フィルマークスは星3.2(星5つが満点)という結果です。100点満点で60点くらいという評価でしょうか。

世界のメディアが絶賛している割に、ネットユーザーの評価は平均点か、平均点をやや下回る感じ???

この状況の理由を考えてみると、海外メディアは映画評論家など、映画鑑賞のプロが評価している考えられます。

一方、IMDB(インターネットムービーデーターベース)などは、Netflixなどのサブスクリプションで映画やドラマをいろいろと楽しむユーザーの評価と考えられます。なので、かならずしも映画に詳しいファンばかりではありません。

このことから、映画ファンが満足するクオリティの作品ですが、ネットでエンターテイメントを気軽に楽しみたい層には、やや、好みに合わなかった可能性が考えられます。

言い方を変えれば、ハマル人にはハマル作品です。

キャストは・・・?韓国の若手スターの熱演が魅力!

キャストは『Bleak Night』では第48回大鐘賞ならびに第32回青龍映画賞の新人男優賞を受賞したイ・ジェフンが計画を立てるリーダー役ジュンソクを熱演しています。

「応答せよ1988」「青い海の伝説」のアンジェ・ホンがジュンソクについていくチャンホを人の良さとトボけた味をだしながら好演しています。

『パラサイト 半地下の家族 』のチェ・ウシクが、家族思いで義理堅い男キフンを爽やかに演じ、「それだけが、ぼくの世界」のパク・ジョンミンが、ジュンソクを一度は裏切りながら友情を取り戻していく情報屋スンソを演じています。

この俳優たちがそれぞれのキャラクターを見事に演じ、その科学反応により、犯罪映画でありながら青春と挫折の物語を魅せてくれます。この俳優たちの演技がこの作品の魅力のひとつです。

アクション、犯罪、ドラマ、『狩りの時間』はどんなジャンルの作品?

インターネットムービーデータベースの『狩りの時間』のページを見るとジャンルはAction, Crime, Drama と表記されています。

ちなみに、時代設定は「近未来」です。

強盗や銃撃などAction, Crime,の要素はありますが、どん底から這い上がろうと犯罪に手を染め、そのために恐怖の体験をする若者たちの友情を描くDramaとしての要素もあります。クライム&アクションと青春ドラマが絶妙のバランスで融合し、独自の緊張感や悲しみを生み出しています。

『ターミネーター』や『ノー・カントリー』的クライム・スリラー

『狩りの時間』を短く要約すると“『ターミネーター』や『ノー・カントリー』的クライム・スリラー”といえるでしょう。

『ターミネーター』を知らない人いますか?

こんな作品ですよ。

未来において人工知能「スカイネット」と人間たちの抵抗軍が戦っていた。機械軍は、抵抗軍のリーダー、ジョン・コナーの母親サラを殺すために、現代に殺人マシン・ターミネーターを送り込む。サラは、どんな障害があっても追撃をやめないターミネーターに追われ、絶体絶命の恐怖を体験する。


 

『ノー・カントリー』を知らない人のために、要約しておきます。

偶然に殺人現場に遭遇した男は、犯罪で使われた大金をネコババする。そのため、犯罪組織は殺し屋アントン・シガーを送り込む。殺し屋アントンは凄惨な殺戮劇が繰り広げ、男を徹底的に追い詰める。

・・・と、いう2つの作品を『狩りの時間』は思い出させてくれます。

どういうところが似ているかというと、

闇賭博場の金を強奪した若者たちが、闇賭博場を運営していた組織から送られた殺し屋に追撃されるところ。そして、逃げても逃げても追ってくる殺し屋の執念深さはアーノルド・シュワルツネッガー演じる『ターミネーター』を彷彿させます。

また、人を殺すことに躊躇せず、狩りをするように殺しを楽しむこの殺し屋の不気味さは『ノーカントリー』に登場したアントン・シガー(ハビエル・バルデム)に通じます。

ということから、『ターミネーター』や『ノーカントリー』が好きな人にはオススメの作品です。

『狩りの時間』をめぐる5つのチェックポイント

『狩りの時間』は「SF」「青春」「強盗」「アクション」「追跡」「ノワール」という要素で成り立っています。

まず、「SF」。

ウォンが暴落し紙切れになった近未来の韓国が舞台です。

ジュンソクたちが宝石店から奪った金も紙切れになり、値打ちのあるドルに交換できない状態。IMFからの貸付金も変換できず、経済的にどん詰まり状態の韓国の近未来が舞台になっています。(これらのことは冒頭で街中やテレビに流れるアナウンスや4人の若者の会話で紹介されます)

町中もシャッター街となっており、人気のないゴーストタウン状態。

こんな時、貨幣価値のあるドルがうなっているのは銀行か、違法の賭博場しかありません。

次に、「青春」。

前述のどん詰まりSF設定は、「青春」フレーバーを引き出す隠し味となっています。

宝石強盗で出所したジュンソクは、チャンホとキフンに預けていた金で南の島に店を買い新しい人生を始めようと提案します。しかし、暴落で金は紙くず同然になっていることを知り、最後の手段として組織が運営する闇賭博場の襲撃を思いつきます。

経済的な破綻が引き金となり、追い込まれていく若者たちの焦燥感と一発逆転に賭ける友情を映画の前半で鮮やかに見せてくれます。

そして、「強盗」

ハラハラさせてくれるが、ツッコミどころも多い強盗のシーン。

若者4人は新しい人生を手に入れるために闇賭博場の襲撃を決行します。

若干、状況が4人に都合が良すぎる気がします。

そういった点がIMDBなどのユーザー評価で低めの評価につながったのかもしれません。

でも、ここは緊張と恐怖で手を震わせながらマシンガンを握り、

賭博場を襲う若者たちの緊張感を楽しみましょう。

もちろん、「アクション」

闇賭博場の襲撃から後半にかけて銃撃戦や車による逃走、爆破などアクションシーンが続きます。

ただし、『ジョン・ウィック』や『ダイハード』のようなスカッとするアクションではありません。

『狩りの時間』のアクションは若者たちがじわじわと追い詰められるアクションです。

『ターミネーター』や『ノーカントリー』に近い、弱いものが追われて襲われるアクションです。緊張感と見応えはあります。

それから、「追跡」

『狩りの時間』の主人公は若者です。

そして、もう一人の主人公がいます。

闇賭博場を運営する組織の依頼で若者たちを追跡する殺し屋ハンです。

ハンを彷彿されるのは『ノーカントリー』でハビエル・バルデムが演じアカデミー助演男優賞を獲得した殺し屋アントン・シガーです。

たぶん、ユン・ソンヒョン監督とハンを演じたパク・ヘスはアントン・シガーを参考にしたのではないかと思われます。(←あくまでも想像ですが・・・)

『狩りの時間』というタイトルにふさわしく、謎の殺し屋ハンは獲物である若者たちを、楽しむように追い詰めていきます。

警察さえも逮捕することのできないハンの不気味さがサスペンスを盛り上げます。

最後に「ノワール」

ノワール(Noir)とはフランス語で黒という意味。

小説や映画の一分野であり、闇社会を題材にとった、犯罪者の視点から描かれた物語で、映画ではフィルム・ノワールと呼ばれます。

フィルム・ノワールの特徴は、影やコントラストを多用した色調や行き場のない閉塞感にあります。

監督のユン・ソンヒョンは荒廃した街や廃墟などを印象的な照明などを使い、独自の映像美が楽しめる21世紀のフィルムノワール に仕上げています。

まとめ

  • Netflixで公開されている『狩りの時間』は海外メディアも絶賛。
  • 韓国の若手俳優の熱演とクライム・スリラーが楽しめる傑作。
  • 『ターミネーター』『ノーカントリー』が好きな人にオススメ。
  • 映像美が楽しめる21世紀のフィルムノワール。

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