『感性思考 デザインスクールで学ぶ MBAより論理思考より大切なスキル』by 佐々木康裕は変化が激しいVUCAの時代の必読書!

読書
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感性思考について密度の濃い幕の内弁当みたいな一冊

新型コロナの緊急事態宣言で書店が閉まったせいで、新刊のチェックが2ヶ月ほどできませんでした。その頃、発売されたのが佐々木康弘さんの『感性思考 デザインスクールで学ぶ MBAより論理思考より大切なスキル』でした。

「はじめに」で変化が激しいVUCAの時代について触れられていますが、ウィズコロナ、アフターコロナでかつてのやり方が通用しない時代にこそ読まれるべき1冊だと思いました。

決して難しい本ではありません。読みやすくて、いろいろなことがたくさん詰まっていて「感性思考の玉手箱や〜」みたいな本でした。

密度の濃い幕の内弁当みたいに素晴らしいことがギュッと詰まった一冊です。

では、そのギュッを1つずつ紹介していきましょう。

 

Check 1 :「デザインとデザイン思考と感性思考」のちがいを説明している点。

デザイン思考について書かれた本を読むと、大抵、デザインとデザイン思考のちがいを説明しています。それは『感性思考』も同じです。

デザインをスタイリングとしてのデザインとし、デザイン思考をビジネスとしての組み替えのデザインとして説明しています。

『感性思考』が素晴らしいのは、さらに一歩踏み込んでデザイン思考と感性思考の違いを説明している点です。

著者によるとイリノイ大学の10タイプス・オブ・イノベーションを例に挙げてデザイン思考はビジネスまで落とし込まれていないと断言しています。10タイプス・オブ・イノベーションとはイノベーションを10のタイプに分けたもので、まず、「経験」「提供物」「構造」の3つに大きく分け、それぞれの下に計10個の要素を分類しています。

そして、デザイン思考は「経験」に比重が置かれているが感性思考は「経験」「提供物」「構造」の10タイプスにバランスよく対応いるとしています。

以上の説明を読むと「デザインとデザイン思考と感性思考」のちがいをきちんと理解することができます。

Check 2 : 感性思考に必要なことがステップを踏んで多角的に紹介。

『感性思考』を密度の濃い幕の内弁当のような一冊と冒頭で表現しましたが、その理由は理解と実践に必要なことがステップを踏んで多角的に紹介されているためです。

目次をみると「マインドセット」「アウトプット」「インプット」「プレゼンテーション」「マーケティング」という順番の章立てになっています。

だから、感性思考を学びたい人はステップを1つずつ踏むように読み進めればいいと思います。あるいは、自分はプレゼンテーションで悩んでいればプレゼンテーションの章を重点的に読むという方法もあります。全体のボリューム感もちょうどよく、読みやすい文章で感性思考を多角的に紹介されている本です。

Check 3 : 具体的な例がたくさんある。

『感性思考』がとても読みやすいのは、わかりやすい具体的な例が多いからです。

例えば、空港に到着後、バゲージ・クレーム(荷物受取所)に荷物が出てくるまで10分以上待たされるので乗客から苦痛が絶えないという問題。あるコンサルティングファームはバゲージ・クレームのスタッフを増員してスピードアップを図りましたが問題は解決しませんでした。次にデザインファームに相談したところ「待っていると感じる時間を減らす」という解決策が提案されました。そして、問題は解決されました。この事例は第1章(第1講義)の冒頭に登場しますので、具体的にどういう方法を実行したのかはご自分でお読みください。amazonの「お試し読み」でも確認できます。

Check 4 : ぜひ、使ってみたいフレームワークがいっぱい。

感性思考はセンスがなくても出来る!というのが『感性思考』のスタンスです。

センスの代わりに使うのが15のフレームワークです。

フレームワークとは、誰もが共通して用いることができる考え方の「枠」のようなものです。このフレームワークを使えば「思考を広げられる」「思考を深められる」などの目的を達成できるという効果があります。

『感性思考』で紹介されているフレームワークは以下の15個です。

具体的なやり方も書いてあるので「今度、仕事でこのフレームワークを使ってみよ!」と思う人が多いのではないでしょうか。

  1. チリテーブル(思考を広める)
  2. クレイジー8(思考を深める)
  3. ブレインライティング(みんなで効率的にアイデアを生み出す)
  4. サムワンズシューズ(視点を変える)
  5. フリップ・ザ・オーソドキシーズ(枠内発想から脱却する)
  6. デロリアン(未来視点で考える)
  7. ドットポーティング(どのアイデアを選べばよいか)
  8. ストーリーボーディング(“体験”の流れをつくる)
  9. ビデオプロトタイピング(映像で心を動かす)
  10. ユーザー観察(潜在的ニーズをみつける)
  11. ゲリラリサーチ(誰も知らない自分だけの知見を得る)
  12. ジャーニーフォローイング(体験のフローを見る)
  13. メタファー&アナロジー(新しいものを人に分かってもらう)
  14. マイクロパイロット(売れないリスクを最小化する)
  15. エラフマップ(想定外のリスクを想定内にする)

Check 4 : 巻末には「インタビューユーザーガイドサンプル」「質問作成のためのヒント」「記録観察付きテンプレート」などのオマケつき

『感性思考』が理解と実践のための一冊である証拠に(特に、実践の部分として)巻末についている「インタビューユーザーガイドサンプル」「質問作成のためのヒント」「記録観察付きテンプレート」は実践で使える役にたつオマケです。至れり尽くせりの一冊です。

まとめ

  • 「デザインとデザイン思考と感性思考」のちがいが分かる。
  • 理解と実践に必要なことが多角的に紹介されている。
  • 具体例が豊富。
  • すぐに使える15のフレームワーク。
  • 実践で使えるオマケ付き。

以上のことから、繰り返しになりますが「『感性思考』は感性思考の玉手箱や〜」みたいな本です。。密度の濃い幕の内弁当みたいに素晴らしいことがギュッと詰まった一冊です。

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