当コースでは「問題解決型の企画の基本」をテーマにシリーズで、問題の設定の仕方から解決の仕方まで具体的にレクチャーします。
今回は、企画の種類について説明します。
というのも、企画と一言で表現していますが、企画には種類があります。
ここでは0→1の企画と1→10の企画について説明します。
なぜ、この2つを扱うのかというと、リサーチの仕方とスタート&ゴールが異なるからです。
先に断っておきますが当コースが扱う「問題解決型企画」は1→10の企画です。
0→1の企画とは
0→1企画とは無から有を生み出す企画です。
商品やサービスの企画者はもちろん、
ユーザー自身もその商品やサービスの有用性にきづいていないようなケースです。
有名な例がiPhoneです。それからAirbnbです。
iPhoneが日本で発売された当時、熱狂した人もいましたが、
一般の人たちはそれほど必要性を感じていませんでした。
ガラケーがあるからいいじゃんという感じです。
手の中に治るコンピュータを持ち歩く必要があるの?という考えが多かったです。
のちに誰もがやるようになるiPhoneの中にいろいろなアプリをダウンロードして使うというやり方を想像もしていなかったのです。
つまり、iPhoneが発売された時、ユーザーは
その使い方、利便性に気がついていなかったのです。
あれから10数年、iPhoneをはじめとするスマートフォンは
私たちの生活と切り離せないほど浸透しました。
無から有を生み出すというのは
iPhoneのようにユーザーがニーズを気づいていないような商品を生み出すということ。
言い方を変えれば、前例はないが
ユーザーも気づいていないヒット商品を生み出す企画が0→1の企画です。
1→10の企画とは
1→10企画とは有から有を生み出す企画です。
すでに存在する商品やサービスの問題を解決し、よりよくする企画です。
1とは現状のことです。
10とはあるべき姿のことです。
1の現状から10のあるべき姿をめざすのが1→10企画です。
1の現状があるということは現状に関するデータがあるということです。
つまり、データに基づいて企画をたてやすいということです。
さきほど紹介したiPhoneのような0→1の企画の場合、
発売された時、ユーザーはiPhoneの利便性に気づいていませんでした。
それまで存在しなかった新しいタイプの商品だったからです。
こういう場合、データに基づいて企画をたてることは難しいです。
もし、商品開発段階でユーザーにアンケートをとったら
iPhoneが発売されたら購入するというユーザーはほとんどいなかったでしょう。
そうなればiPhoneは開発されず、スマートフォンもこんなに普及していたかわかりません。
スティーブ・ジョブズはデータではなく、ユーザーも気づいていないユーザーが望んでいることを深掘りすることでiPhoneを開発し大ヒットさせました。
話が少し脱線したので1→10企画に話を戻しましょう。
1→10企画は、現状があるのでデータがあり、データに基づき企画を立てられる企画と覚えてください。
アプローチのちがい
本コースではこの1→10企画をメインに扱います。
その理由は0→1の企画と1→10企画ではアプローチの仕方がちがいます。
1→10企画はデータによるアプローチができますが
0→1の企画は別のアプローチが必要になります。
本コースは企画の初級者を対象としています。
1→10企画は販売促進、商品開発などさまざまなタイプの企画に応用できます。
企画の基本を身につけるためにも、本コースでは1→10企画をベースにしています。
まとめ
企画と一言でいっても種類があります。
そのことを念頭において、自分が手掛けるべき企画について知りましょう。
日常の仕事やコンテンツ販売のための企画の場合、1→10の企画で対応します。
このシリーズでそのやり方を、これからレクチャーしていきます。