例えば、コンテンツ販売というあなた個人の事業に取り組む時、
しっかりとした分析能力を持って、新規のフレームワークを使い、
自分の顧客となる人たちを、必要なプロセスのもと企画を実行していきたい。
新しいフレームワークとは、アイデアを出すという「発想」のみに重点を置くのではなく、
情報収集から、ゴールの確認、問題発見、課題設定、施策案出しまでの
点と点を結んだ線による「プロセス」で企画を立てるということです。
このセクションで学ぶことは企画プロセスの最初のステップである「ゴールの確認」です。
まず、いくつかパターンがあるゴールの確認の仕方から説明します。
ゴール確認の資料:コンペの場合
ゴールはあなたとクライアント、
そして、企画に参加するスタッフ全員で共有する目標です。
基本的には企画の依頼者であるクライアントがゴールを決め、あなたに伝えるはずです。
その場合、企画を依頼するための資料が配られ、その資料の中でゴールは「目標」や「解決したいこと」などの項目名で記載されているケースが多いです。
企画の依頼の仕方によって資料が異なります。
例えば、複数の会社に同時に企画を依頼するコンペジションというやり方があります。
コンペともいわれるやり方です。聞いたことはありませんか?
複数の会社が企画を提案して、優秀な企画を1社だけ採用するという仕組みです。
この場合、コンペ開催に先立ち、オリエンテーションが開催されます。
こちらは「オリエン」と縮めていう場合もあり、いわゆる説明会です。
この説明会では「オリエン資料」と呼ばれる公式の資料が配布されます。
オリエンには、それぞれがライバルとなる企業が複数集まります。
その人たちに公平に情報を提供するために、
オリエン資料には
- 企画名称
- 対象商品の説明
- 背景
- 目標
- ターゲット
- 実施期間
- 過去実績
- 予算
- 成果物
- 提案時の提出物
- 提案期限
など企画立案に必要な情報が記載されています。
オリエン資料がある場合、それをじっくりと読み込み、
企画のゴールを確認しましょう。
オリエン資料に関して分からないことは
クライアントに質問して確認しましょう。
ゴール確認の資料:担当者依頼の場合
企画の依頼のされた方として担当者レベルでオファーされる場合があります。
クライアント企業の宣伝課のAさんに呼び出された企画会社のBさん。
Aさんから新商品の発売にあわせたプレゼントキャンペーンの企画を依頼された、
というようなケースです。
この場合、クライアントのAさんからBさんの会社だけに依頼しています。
コンペ形式とちがい、オリエン資料はありません。
この場合ですと、クライアントのAさんが企画立案に作成した資料をもらいます。
なかには忙しくて資料作成する暇のない担当さんもいるので、
そういう場合は、打ち合わせをしながらBさんがAさんから必要なことを聞き出すことになります。この場合もゴールの確認を忘れずにしましょう。
ゴール確認の資料:自主プレの場合
自主プレとは、クライアントからのオファーがなくても、
こちらから自主的に企画を提案する時です。
営業などが新規の営業をとる時などに自主プレがよく行われます。
自主プレなのでクライアントに企画のゴールを確認することはできません。
自主プレの場合、ゴールも自分たちで決める必要があります。
この場合、次のレクチャーである「問題発見」を行いながら
ゴールを設定していくことになります。
ゴール共有
企画のゴールは、依頼者であるクライアントから
企画を提案するあなたやスタッフまで共有するようにしましょう。
ゴールは家造りにおける基礎工事のようなものです。
「土台」が共有されていないと
企画はグラグラと揺れてブレてしまいます。
企画のゴールをの共有することで
ブレることなく企画を立てることができます。
企画立案のプロセスを直線的に進めることができ、
間違った提案や不要な提案を回避でき、
効率の良い企画立案ができるようになります。
まとめ
企画を立てる時、まず、はじめに企画のゴールは何かを明確にする必要があります。
ゴールを確認せずに作り始める企画は、ゴールの場所を知らずに走るマラソンレースのようなものです。
ビジネスにおいては、オリエンがある場合、担当者のレクチャーがある場合、持ち込み企画の場合などでゴールの確認の仕方が異なります。
個人で、コンテンツ販売を始める時などは、あなた自身がクライアントであり、プランナーの一人二役になります。この場合も自分のゴールはどこにあるのか、明確にしてから進めることが大切です。